ソフィア王妃芸術センター
ソフィア王妃芸術センターとは、スペインのマドリッドにある美術館で、1990年にオープンしました。この美術館には、19世紀の末頃から現代にかけてスペインやその他の国々で制作された数々の貴重なコレクションが所蔵されていることが特徴です。
オープンしてから2年後には、美術館が行う活動へ大きな影響を与えていくことになる貴重な作品が加えられることになりますが、その作品こそ、パブロ・ピカソによって手がけられた「ゲルニカ」です。
美術館の入り口付近には、ダイナミックな彫刻でできたオブジェが飾られていて、カフェをはじめミュージアムショップや図書館などが、こうした彫刻が展示されている広場をちょうど囲むような形で配置されています。
所蔵されている作品の総数はおよそ1万8千点で、20世紀に制作されたモダンアートを中心に収集されています。ピカソの他に、ダリやミロ、フアン・グリスといった巨匠が手がけた作品やシュールレアリスムなど、様々なジャンルの現代アートを観賞できます。
見どころ
ソフィア王妃芸術センターの大きな見どころの一つは、何といってもパブロ・ピカソによる作品「ゲルニカ」です。1937年に制作された作品で、大きさは縦3.5メートル、横7.8メートルといった大作です。ピカソは、スペイン内戦によって小都市であったゲルニカに、フランコ将軍をサポートするナチスによって空爆が加えられたことに対して、愛していた祖国が惨禍を受けたことを嘆き、その惨禍を闘牛によって象徴することで表現しました。この作品は、あえて色調を黒や白、灰色で描き出し、悲劇が起こった不条理を強く訴えかけています。
この他にも、ピカソの「青衣の女」が所蔵されていますが、この作品は青い色調で哀愁を色濃く表現する「青い時代」の初期におけるブローニュの森、南東側のモンパルナスタワーなど360度にわたっていろんな名所を見ることができ、ワクワクします。パリの町を横断するセーヌ川も美しく、フランスの自然の素晴らしさはパリの市街地を埋め尽くすほどで言葉では言い表せない暗い魅力的な街です。