ランブラス通り
ランブラス通りは、バルセロナで最も有名な幹線道路であり、最もにぎやかな遊歩道でもあります。
ランブラスは、砂原を意味するアラビア語からきた言葉で、元々は、雨によって出来る水の流れ跡の意味ですが、バルセロナのあるカタルーニャ地方や地中海沿岸地域では、歩行者のための並木道のことを言うようになっています。
旧市街と新市街とを隔てているカタルーニャ広場から、港の中心でもあるコロンブス記念碑までをつなぐ目抜き通りです。
バルセロナの地元市民や、その近郊に住む人々から、観光客まで、多くの人たちが歩く、巨大な散歩道になっています。
通りの両側には、めずらしい花や小鳥、小動物を売る店から、新聞スタンドや宝くじの売店などが軒を連ねているほか、多くのモニュメントが並んでいます。
土曜日、日曜日には、多くの大道芸人なども集まり、ますますにぎやかさを増していきます。そして夏には、このにぎやかさが、深夜0時を過ぎるまで続きます。
見どころ
カタルーニャ広場から、ランブラス通りをおよそ300メートルほど下ると、バロック様式の美しい建物、ベレン教会があります。クリスマスシーズンになると、ここでキリスト生誕の場面が、ミニチュアで再現されます。
ランブラス通りの真ん中あたりには、バルセロナ市内で最も大きな市場、サン・ジョセップ市場があります。安くて新鮮な生鮮食品から、見たこともないような果物や魚介類が並んでいて、一見の価値があります。
ランブラス通りから少し入ったところには、新古典様式の建物に囲まれた、広大な歩行者用広場、レイアール広場があります。一日中にぎわっている広場の中央には噴水があり、その横には、建築家アントニオ・ガウディが若い頃に手掛けた街灯が立っているので、お見逃しなく。
そして、ランブラス通りの港側の終着点には、高さ50メートルにおよぶ、コロンブスの記念碑が立っています。彼の左の手には、新大陸アメリカから持ち帰ったパイプが握られています。この記念碑は、1888年のバルセロナ万博を記念して建設されたもので、内部にはエレベーターがあり、最上階まで上れば、ランブラス通りやバルセロナの港が、一望出来ます。
コロンブス記念碑のすぐそばに建つ建物は、かつての造船所で、現在は海洋博物館になっています。帆船や蒸気船の模型が数多く飾られているのですが、その中には、コロンブスを新大陸の発見へと導いたサンタ・マリア号が復元、展示されているため注目です。