トレド
イベリア半島のほぼ中央部に位置するのが、古都トレドです。古くから「トレドを見て死ね」、「1日しかスペインにいられないのならトレドに行け」と言われるほど、風光明媚な場所として知られ、最もスペインらしい街とも言われます。
スペインの首都マドリッドからは70キロ程しか離れていないため、マドリッドから鉄道で30分、バスでも50分と交通アクセスもよい街です。
気候は地中海性気候に属し温暖で、年間の平均気温は20度、最も寒い1月でも6度と過ごしやすい気候です。
スペインからポルトガルへと流れるタホ川に囲まれた小高い岩山の上に街が築かれ、天然の要塞のような趣を醸し出しますが、その地理的な重要性から古来何度もイスラム教徒との争いが繰り返されました。それ故に、キリスト教、イスラム教、さらにユダヤ教のそれぞれの影響が混じり合った独特な雰囲気から、街全体が博物館のようだとも言われます。
街並みはスペインの国宝に指定され、建物の改造も禁じられており、世界遺産にも指定されています。
見どころ
スペインでも有数の観光地、トレドの観光名所は多くありますが、まず訪れたいのは大聖堂(カテドラル)です。長い歴史の間にはイスラム教徒のモスクとなった過去も持ち、現在ではスペインカトリック教会の総本山となります。全長は120メートル、幅が59メートルとヨーロッパでも屈指の大きさのゴシック様式の聖堂ですが、あちらこちらにイスラムの影響を受けたスペイン独自の様式、ムデハル様式が見られ、ゴシック様式とムデハル様式が混じり合ったこのような建築方式をイサベル様式と呼びます。
ギリシアのクレタ島出身のエル・グレコは、ルネサンス期の宗教画家また肖像画家として世界的に有名ですが、彼は人生の後半をトレドで過ごしました。街にはエル・グレコの家という、彼の当時の家やアトリエを再現した建物があり、中にはたくさんの作品が展示されています。また、傑作とされる「オルガス伯の埋葬」が、サント・トメ教会に飾られています。この教会はイスラムの礼拝所、モスクを改装した建物です。
また、キリスト教とイスラム教と並んでトレドの文化に大きな影響を与えたのがユダヤ教ですが、このユダヤ教の教会、シナゴーグもあります。中でも現在はセファデル博物館となっているトタンシト教会やサンタ・マリア・ラ・ブランカ教会が有名です。
トレドの街全体を眺めるには、タホ川の対岸が最も景色が良いとされます。三方を川に囲まれた、16世紀で歩みを止めた街と呼ばれる古都の全容が眺められます。
マドリッド発 【12/30・1/1限定】トレド午後観光 ~壮大なる城塞都市・中世の面影古都トレド~
トレドと言えば美しい旧市街の全景。中世の佇まいを残す世界遺産の街の景色は圧巻です。街の全景を楽しんだ後は旧市街を訪れ、「大聖堂」とエル・グレコの傑作『オルガス伯の埋葬』があることで有名な「サント...