スペイン サンティアゴ・デ・コンポステーラの観光・見所について

サンティアゴ・デ・コンポステーラ

サンティアゴ・デ・コンポステーラ

スペイン、ガリシア地方の都市、サンティアゴ・デ・コンポステーラは、「サンティアゴの道」と呼ばれる巡礼ルートの終着点の町です。エルサレム、ローマに続く、世界で3番目の巡礼地であると言われ、中世以来、ヨーロッパ各地から多くの巡礼者が集まる町となっています。
キリストの十二使徒の一人で、その激しい性格故に、「龍の申し子」という異名を持つ、聖ヤコブ(サンティアゴ)が、海を渡ってスペインに福音を伝えに来た後に、亡くなり埋葬された場所であったと言われています。
埋葬後にスペインはアラブ人をはじめとした異教徒に支配され、長い間、埋葬された墓の場所が忘れ去られてしまっていたといいます。
その聖ヤコブが眠る場所が9世紀の初めに、サンティアゴ・デ・コンポステーラで発見されたという伝説によって、この場所は聖なる巡礼地になりました。
そして今なお、ヨーロッパ中の人々がこの場所を目指して集まる、巡礼の町であり続けています。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ1 サンティアゴ・デ・コンポステーラ2

見どころ

聖ヤコブ(サンティアゴ)の墓が発見された直後に、その上に建てられたというカテドラル(大聖堂)と、その周辺の広場や建物群は、長旅の巡礼者を迎え入れるのに十分な重厚さと美しさを持っています。
フェルナンド・デ・カサス・イ・ノボアの手による正面のファサード、「オブラドイロの正面」は、バロック建築の最高傑作の一つであると言われています。びっしりと彫刻が施された中央部分は圧巻です。
この「オブラドイロの正面」を通って、すぐのところにある3つのアーチが、「栄光の門」です。12世紀末に名匠マテオが、ヨハネ黙示録をもとに彫り上げたというこの部分は、カテドラルのその他のロマネスク様式の部分よりも少し遅い時期に属するもので、こちらもロマネスク様式の最高傑作と言われています。
中央にある、驚くほど壮麗な祭壇は、17世紀の後半につくられたチュリゲラ様式のもので、聖ヤコブの像がまつられています。祭壇横の階段を上がると、この聖ヤコブの像のところまで近付けるようになっていて、信者たちは、そのマントに口づけをするのが習わしになっています。
また、祭壇の横の階段から地下へ降りると地下墓地があり、聖ヤコブの柩が安置されています。
カテドラルの前にあるオブラドイロ広場は、向かって左側にあるロマネスク様式の建築・ヘルミレス宮殿や、現在はパラドールとなっている旧王立病院などの見事な建築に囲まれていて、この辺り一帯が一つの芸術作品であるかのようです。