美術史美術館
『美術史美術館』は、オーストリアのウィーンにあるヨーロッパを代表とする美術館です。
『美術史美術館』は1891年に開館されました。ハプスブルク家の領土であったオーストリア、ドイツ、イタリア、ベルギー、オランダなどの国々を中心とした古代から中世、ルネッサンス期、19世紀にまでにわたるヨーロッパの美術品が納められています。
建物は3フロアから構成されていて、美術館内の一階は古代エジプト、ギリシャ、ローマの彫刻といった美術品が並び、二階にはクリムトやルーベンス、フェルメール、ティツィアーノ、ラファエロ、ベラスケスなどの絵画の巨匠とも言える画家たちの絵画作品が展示されています。また、ベルギーの画家であるブリューゲルのコレクションは世界最大を誇ります。そして、三階にはコインのコレクションが展示されています。
また、美術館内の二階には「世界で最も美しいカフェ」と言われるウィーンの名所があります。
世界有数の規模を誇る美術館です。
見どころ
『ブリューゲルのバベルの塔』
ウィーンの美術史美術館には、世界最大級の規模を誇るピーテル・ブリューゲルのコレクションがあります。専用の部屋にコレクションが展示されています。なかでも旧約聖書第11章「創世記」に登場する巨大な塔である『バベルの塔』が最も有名なブリューゲルの中期の代表作品です。人間が天にも届くように塔(バベルの塔)を築き始めたのを神が見て怒り、人間の言葉を混乱させ建設を中止にしたという聖書の逸話が絵の題材となっています。繊細に描かれた人物たちとダイナミックに描かれた塔が印象的な作品です。傲慢な人間の姿を小さく描き、塔の中で働く人々は小さく描かれているのも、ブリューゲルの意図が垣間見えます。
『世界で最も美しいカフェ、カフェゲルストナー』
ウィーンの美術史美術館内二階のホールにはカフェスペースもあります。見所はこのカフェの存在感です。吹き抜けた天井と大理石の床、豪華な壁の装飾など、まさに世界で最も美しいカフェと称えられているだけあります。1847年創業のハプスブルク家御用達の由緒あるお菓子屋さんが本店となっており、皇室御用達でもあります。オーストリアのカフェ文化は世界遺産だけあって、ケーキといったスイーツのラインナップも素晴らしいです。美術館内のカフェというだけあって敷居が高いのかと思われますがお値段も良心的です。華やかで豪華な装飾が施された空間で贅沢なひと時を過ごすことができます。