バチカン美術館
イタリアの中に存在している、世界最小の国バチカン市国。その国土に反比例するかのように、この国は、文化的、歴史的に高い価値を保有しています。何故なら、この国はローマ法王が治める国であり、カトリック教会と、東方典礼カトリック教会の中心地。そのため、今なお全キリスト教徒にとって大きな価値を持った国と言えます。
その歴史は、古く、名前の由来は、この地のもともとの名前であるウァティカヌスの丘から来ており、この地で、キリストの高名な弟子である、使徒ペテロが殉教したという言い伝えがあったために、326年にコンスタンティヌス1世によって、教会堂が建てられたのが、バチカン市国の始まりでした。
その後、この地にキリスト教の最高指導者である法皇が住まうこととなり、キリスト教の権威のもとに、様々な物品が、製造または収集されていきました。そうした、キリスト教会が集めた数々の物品を展示しているのが、多くの美術館の集合体であるバチカン美術館です。
バチカン市国は、その歴史から数多くの文化遺産が存在し、1984年には世界遺産として登録されています。
見どころ
バチカン市国の宝物を展示しているのがバチカン美術館です。この美術館はサン・ピエトロ教会の北側に位置するバチカン宮殿が主要な建物です。
その起源は、1503年に即位したユリウス2世の時代にさかのぼり、彼が収集した美術品を、バチカン宮殿に設置したことがその始まりです。この芸術品は、大変貴重なものであるとともに、中には古代ローマの流れを汲むものもあり、古代ギリシャ、ローマの文化を復興させる動きであるルネサンス期の芸術家に大きな影響を与えました。その中でも最も有名な人物の一人がミケランジェロです。彼の古代への思いを感じさせる絵に、古代ギリシャ時代の著名な学者が数多く登場するフレスコ画「アテナイの学堂」があります。しかし、彼の作品はこれだけにとどまりません。ミケランジェロの作品が数多く展示されているラファエロの間などを初めとして、彼の作品が多数鑑賞できます。この他にも、こうした芸術家をバチカンは保護してきたこともあり、ベルニーニやミケランジェロなどの、数多くの巨匠の作品が展示されています。
その後も、美術品の収集は進み、集められた芸術品は、ヨーロッパのものにとどまらず、エジプト美術、エトルリア美術、現代キリスト教美術等、世界各地の美術品が鑑賞できることもバチカン美術館の大きな魅力の一つであるといえるでしょう。
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