イタリア トレヴィの泉の観光・見所について

トレヴィの泉

トレヴィの泉

トレヴィの泉はローマにある人口の泉で、もともとは古代ローマ時代に皇帝アウグストゥスによって作られたものでした。現在の形は法王クレメンス12世が主催した噴水コンクールにおいて優勝した建築家のニコラ・サルヴィによって設計され、1762年に建設されたものです。サルヴィは泉が完成する前に他界しましたが、友人たちの力で建設が続けられ、ピエトロ・ブラッチが引き継ぐ形で完成に至りました。ローマには美しい噴水がいくつもありますが、その中でも最大規模の泉として知られ、ローマ・バロックにおける傑作として、ローマで最も人気のある観光名所の一つに数えられています。トリヴィオとは三叉路を意味する言葉で、この泉が位置する場所からトレヴィの泉という名称になりました。
泉の背後は、ポーリ宮殿の壁面を借景にした形でデザインされているのが特徴で、中央部分には美しい彫刻で装飾がされています。

トレヴィの泉1

見どころ

トレヴィの泉は、神話の中から飛び出したような美しい彫刻を見ることができます。中央部分には、海神のネプチューン(ポセイドン)が位置し、その左側には豊穣の女神であるケレース(デーメーテール)が装飾され、右側には健康を司る女神のサルース(ヒュギエイア)を観賞することができます。この泉には、30種類ほどの植物が刻まれているので、園芸が趣味という方は、いくつの植物が見つけられるか探しながら美しい水の流れを楽しむことができます。
トレヴィの泉で有名なのが、コインを投げ入れて願い事を叶えるというものです。ローマにおいては、噴水にコインを投げ入れることは神聖な行為と見なされ、その場所に祀られている神々を鎮める効果があると言われていました。泉に背中を向けて肩越しに投げ入れるコインの数で願いごとが変ります。コイン1枚なら再びローマに訪れることができる、2枚なら好きな人と生涯一緒に居られる、3枚なら嫌な夫または妻と離別できる、といわれています。
また、その見事な景観の美しさから、バロックの傑作とも呼ばれるトレヴィの泉には、ちょうど泉の右手の壁のところに壺の形をした彫刻が存在します。設計者のサルヴィが、泉を作っている間に通った床屋の主人が、彼に色々な意見を言ってきたため、口うるさい文句を言われずに済むように、床屋の方から泉を見えにくくするためにこの彫刻を置いたとする逸話が残っています。
さらに、トレヴィの泉の周辺には、美味しいと評判のジェラート店があります。好みのジェラートを選んで、喉を潤しながらゆっくりと周辺を散策するのもおすすめです。