ミラノ
ミラノは、イタリア全土ではローマに次いで第2位、北部イタリアでは最大の都市です。現在ではイタリア全土の商業、工業、金融の中心地で、パリやロンドン、ニューヨークなどと並んで世界有数の国際都市でもあります。
ミラノは、観光都市としても有名です。ゴシック建築の最高傑作といわれるドゥオーモなど、何百年もの歴史に培われてきた建築物や芸術作品が数多く残っています。
また古くから服飾・繊維産業が盛んで、ここで行われるミラノ・コレクションは、パリやニューヨークと並んで世界の三大ファッションショーとして有名です。そのためファッションやデザインを学ぶ学生が世界中から集まり、たくさんの芸術学校が存在する学園都市としての一面も持っています。
ミラノは、ルネッサンス時代レオナルド・ダ・ビンチが二十数年滞在したことでも有名な街です。ダ・ビンチが描いた世紀の大傑作「最後の晩餐」を一目見ようと毎年多くの観光客が訪れています。
ミラノを代表とする北部イタリアのお勧め料理は、薄く叩いて伸ばしたロース肉にパン粉を付けてたっぷりのバターで揚げるように焼いたミラノ風カツレツです。レモンをたっぷりしぼっていただきます。またトマトやにんじん、ヒヨコマメやいんげんなどの野菜を煮込んで作ったミネストローネやサフラン風味のリゾットなどが人気です。その他には、メロンなどの果物やモッツァレラチーズなどのイタリアを代表する食材を生ハムでまいて食べる贅沢な料理も人気があります。
見どころ
ドゥオーモ大聖堂は、高さ109メートルあるミラノのシンボルです。実物を目の前にすると、その荘厳なたたずまいに圧倒されます。中は大空間がすばらしく、威厳に満ちています。最上部に上がれば、繊細な彫刻がほどこされた塔を間近で見ることができ、またそこから見る街の風景は格別です。
ドゥオーモ前の広場に面して、ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガッレリアがあります。中央を大きな十字路で四方に区切ってある豪華なアーケードには、ブランドショップやおしゃれなカフェ、七つ星のホテルなどがあり、行き交う人々の待ち合わせや休憩の場になっています。
絵画で埋め尽くされた教会、サン・マウリツィオ教会もミラノ観光では見逃せません。「ここを見ずしてミラノを語るなかれ」と言われている観光スポットでもあります。ドゥオーモからトラムの16番に乗ると近くまで行くことができます。壁一面を覆うフレスコ画のNやかさは群を抜いています。奥の脇の扉を開くと、荘厳なパイプオルガンがある広い部屋になります。そこは、修行僧が俗世と隔絶された世界で過ごしていた部屋で、壁には教会側を見る俗世の窓や食事が給された窓などがあります。
サンタ・マリア・デッレグラツィエ教会にはレオナルド・ダ・ヴィンチの最高傑作「最後の晩餐」があります。この有名なテンペラ画は大聖堂にあるのではなく、修道士達の食堂に壁画として描かれています。鑑賞時間は15分と短いですが、予約が必要で、いつも混み合っています。見学には予約付きの観光ツアーに参加するのがお勧めです。