スカラ座
スカラ座は、イタリアのミラノを代表する歌劇場であり、初代の宮廷劇場以来の伝統を持つとされているイタリアオペラ界最高峰の歌劇場といわれています。初代の建物であったテアトロ・ドゥカーレは歴史的建築物としても指定されていましたが、1776年2月に開催された謝肉祭のガラ・コンサート後に消失したので、現存しているのは二代目の建物になります。当時北イタリアはオーストリア領だったので、オーストリア大公に新劇場の建設を依頼して同年に、オーストリア女帝マリア・テレジアによって第2案が承認されたのです。
以前、サンタ・マリア・アラ・スカラ教会があった跡地に新劇場が建設されたのですが、この教会から劇場名が取られたのです。
1778年8月3日に「公国立スカラ新劇場」としてスカラ座は落成されましたが、2年の歳月をへて完成されました。こけら落とし公演のアントニオ・サリエリ作「見出だされたエウローパ」で幕を開ける事になったのです。
見どころ
現存している二代目のスカラ座の建設費用は、バルコニー席の売上で賄われており当時のバルコニー席の持ち主は、個々それぞれに派手な装飾で自分自身の席の飾り付けていたので、スカラ座に観劇におとずれたほかの一般客はその絢爛豪華な飾り付けに目を奪われてとても派手な印象を与えていたのです。現在のスカラ座は、高い天井がとても印象的な劇場内は円形になっていて壁側には数多くのバルコニーが並んでいて、そこから観劇する事が出来るようになっています。特別広いとは言えないホールは、音響効果に優れ、素晴らしい細工が施された数々の彫像が、往時のヨーロッパ宮廷時代を思い起こさせ見とれてしまうほどです。
スカラ座ではオペラだけでなくバレエを観劇することも可能で、異世界の空間においてオペラやバレエを楽しむことができます。その劇場内部の装飾は素晴らしく、6階まであるバルコニー席はまるで個室にいるようで、ヨーロッパを代表する劇場の一つになっています。また劇場内には博物館もあり、昔から使用されてきた楽器や、舞台衣装に肖像や彫像等、スカラ座コレクションを垣間見ることができ同劇場の歴史を知ることができます。