ナショナル・ギャラリー
1824年に建設されたナショナル・ギャラリーはイギリスのロンドンのトラファルガー広場に面して建つ美術館です。13世紀の半ばから20世紀初期の頃までの作品2300点を超える資料を所蔵しています。入館は無料ではありますが、維持管理費の一部は寄付でまかなわれているため、入り口や館内の数カ所に募金箱が設けられています。
ナショナル・ギャラリーにある数々のコレクションは、美術後援家のジョン・ジュリアス・アンガースタインが集めていた38点の絵画が基となっています。開館後初期には個人の寄付によるものが多くなりましたが、その後歴代の館長たちが購入したものなどが3分の2を占めるようになりました。
現在の建物は三代目の建物となります。1832年から1838年に建築された最初の建物が、美的センスに欠けるうえに狭いと酷評されたため、増改築工事を経て現在の姿形になりました。当時の面影を今に残しているのはトラファルガー広場に面しているファザードだけとなっています。
見どころ
ナショナル・ギャラリーの見どころは、何といっても13世紀から20世紀初期のヨーロッパの絵画2300点を鑑賞できるということでしょう。館内では有料ではありますがオーディオガイドが利用できます。絵画のハイライトを特集した120分のツアーでは英語や日本語、フランス語をはじめ、スペイン語やイタリア語、中国語など各国の言語が提供されています。英語のみではありますがコレクションのテーマ別ツアーも用意されています。また、英語による館内ツアーやギャラリートーク、タッチスクリーン式でバーチャル館内ガイドをしてもらえるアートスタートなども行なわれています。
館内は本館と新館とに別れており、本館西側には16世紀の絵画を展示し、北側には17世紀の絵画、東側には18‾20世紀に描かれた絵画がレイアウトされています。カフェ(ザ・ナショナルカフェ)もありますので、疲れたらカフェで一休みすることもできます。新館には13‾15世紀の絵画の展示とレストラン・ショップが置かれています。時系列で作品を楽しみたい方であれば13‾15世紀の作品がある新館から入場すると順番に鑑賞できるでしょう。また、レストランやカフェはギャラリーを利用する方以外でも利用できる穴場的なお食事スポットです。レストランでは本格的なイギリス料理が堪能できますし、カフェでは軽食がとれるだけでなく朝食を食べることができます。また、アフターヌーンティーや夜にはおつまみ付きで軽く一杯もできるなど楽しみが多い場所です。
著名なコレクションにはレオナルド・ダ・ヴィンチの「岩窟の聖母」やゴッホの「ひまわり」など数々の作品があります。