【イタリア ミラノ】歴史ある「靴の見本市~MICAM~」に潜入! みゅうローマ みゅうベネチア ブログ記事ページ

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    【イタリア ミラノ】歴史ある「靴の見本市~MICAM~」に潜入!


    2022-03-25

  • 先週、3月13日から3日間 イタリア見本市を代表する一つ、MICAM(靴の見本市)が開催されました。今回93回目、遡ると1938年 ヴィジェヴァノ(Vigevano)の街で発祥、今でもこの街には靴の博物館があるほど靴で有名な街、その後ボローニャ(Bologna)に移ったあと、ミラノで開催されるようになりました。MICAMと同時開催の mipel  (皮のバックやアクセサリー)は121回目を数えます。

    イタリアの革製品は世界的に有名。それだけに国も力を入れ、かなりの助成金も出資している様。

     

    一般公開はないので、市場調査という事で入場。

    各所でビジネスコンファレンスが行われており、物見遊山は自分だけ(笑)。

    「みんな生き残りを賭けて必死なのか?」と関係者に訊くと

    「いやいや、ここに集結している人たちは既に生き残った人たち。これからの展開のノウハウのために切磋琢磨しているんだ。」とコメントをくれました。

     

    12人の新進デザイナーブースから。

    イケメンのパリジャンのクリエーションはタイヤを靴底に使用したスニーカー。

    既に日本では販売。イタリアはまだ。

     

     

    イベントスケジュール。

    選良意識を重視する欧州人が好むVIPラウンジ。

     

    2月の初めにイタリア サンレモ音楽祭(過去、伊東ゆかりや岸洋子が参加)で立役者になった、ファッション インフルエンザー、Drusilla Foyerがモデル で有名なDaniele Ancarani のブース。

    リーズナブルな靴のフランチャイズ PRIMADONNA 。 ミラノだけでも9店舗存在。

     

    フレアヒール(Flare heel)再来。台形状のヒールの靴を1998年ぐらいに購入したのを思い出しました。

    そういえばヒールの先駆けはルイ14世15世の時代からと語られている。

    ルイヒール(Louis heel)とキトゥンヒール(kitten heel、子猫のヒール、3~5cmの低いヒール)の変形モデル。

     

    Contemporary ブースからはビーチサンダル。

     

    医師に人気のcrocs。

     

    MICAMのテーマは去年からGlass slipper.Glamorous magic。

    知らない人はまずいない、魅惑のおとぎ話のガラスのサンダル。

    セールスシーンで夢は大切。ガラスの靴を落とした事でチャンスが来る。逆に言えば、それを活かし決してそれを逃がさない。

    確かに現代では、シンデレラが悪女だったと批判する人も少なくない。ある意味で計算尽くめの成功者とも言える。美しくてクレバーなシンデレラ。

     

    会場には馬車とガラスの靴が設置されて記念写真を撮るバイヤーもいました。

    MICAMスタッフの綺麗なお嬢さん。まるでシンデレラ。

    MICAM以外の展示も興味深い。

    The One と言って、毛皮等の出展も有り、ファンキーなブースを発見。

    マテリアルはイタリア、生産はトルコ、モデルの女の子はベラルーシから。

    ベラルーシというと、ウクライナ国境北の国。

     

    会場は結構スペースがあり、やはりロシアや中国の参加がないのが手に取るように分かる幾分寂しい感は否めなかったが、この状勢でこの開催は素晴らしい。

    さすがイタリアだ。

     

    アドリア海に面するマルケ州の生産者の顧客の大半がロシア。決定的な打撃を受けたにもかかわらず、紳士的に対応してくれた マルケ州からMèlinè のオーナー。

    因みにブースの装飾はメロンの箱であしらわれている。

     

    イタリアの靴業界の強さは、地方だけれど誰にも譲れない良いものをつくる職人が根強く残っているところにあるという話を聞いたことがある。

     

    このコロナ禍の下、見本市の時期もずらさずに開催するということは、それだけイタリア経済に影響力があるという事だろう。

     

    ワインもフリーで上質なものを提供。

     

    ああ、来て良かったなと出口に行く途中、先ほどのシンデレラの馬車の撤去作業に遭遇。

    話を聞いてみると、このglass slipperの企画者でサンダルのデザイナーの2人。

    左がMarco(33歳)、右がManuel(31歳)。両者ともラヴリーでとても親切。

    名字も教えてくれたのだが、これは自分の老後の楽しみにとっておくつもり。

    きっと大きな夢を見せてくれるに違いないから。

     

     

    文・写真 waki

     

    編集 K.Harada


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