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    イタリアの隠れた名ワイン、スフォルツアート・ディ・ヴァルテッリーナ


    2018-03-06

  • イタリアと言えば、毎年フランスワインと生産量一位を争うワイン大国。特にここ三年はずっとイタリアの一位が続いているようです。

    そしてイタリアワインの王様と言えば言わずと知れたバローロ!女王と言えば、バルバレスコ。(すみません、サンジョヴェーゼよりネッビオーロが個人的に好きなもので、かなり私情入っております・・)

    力強いバローロ、エレガントなバルバレスコともども、ネッビオーロ種のぶどう100%で作られます。

    ネッビオーロはピエモンテ州の土着品種で記述の中で最初に現れたのは1200年代の末。今ではピエモンテ以外では、アオスタ州やロンバルディアのヴァルテッリーナ州で栽培されています。

    その名の由来は、霧を意味する”ネッビア”から来る説(蝋分に覆われて白っぽいぶどうの表皮が霧のように見える)もあれば、晩熟で霧の季節に収穫されることから説とあります。

    長期熟成に耐えうるネッビオーロ。晩熟のため日照量の多い丘の斜面での栽培が必要となり、優れた品質のワインを作るためには、乾燥していない、石灰を含んだ泥灰土の土壌。

    もちろん高価なバローロは滅多に飲めるものでは無いので、たまにネッビオーロを堪能すると言う感じなのですが、今日は、このネッビオーロ種で作った辛口のパッシートワイン(干したぶどうで作るワイン)、スフォルツアートをご紹介したいと思います。

    (やっぱりつまみはゴルゴンゾーラですよね?)

    パッシートワインと言うと甘口が多いのですが、このスフォルツアートは辛口赤ワイン。平均にして110日ほど干したぶどう、つまり糖度の高いワインで作るので、アルコール度数も最低14から16%くらいと高いです。干すぶどうはより選りすぐりのぶどうをセレクトするので、そこでもう最高のワイン予備軍。そして干した後またそれが凝縮されて最高の最高のモストが抽出されるわけなのです。

    熟成期間は最低20ヶ月。そのうち最低12ヶ月は木樽で熟成なされなければなりません。

    干しぶどうから作るワインと言えば、イタリアではアマローネが有名ですが、私は個人的には断然スフォルツアート派です。

    DOCGを2003年に獲得しております。干しぶどうから作るワインとしては初のDOCG。(確か)

    ヴァルテッリーナと言えば、古くはケルト人、ローマ人、ロンゴバルド人・・・とそれぞれワインの生産が行われてきたところ。

    ヴァルテッリーナの丘の斜面のネッビオーロぶどう段々畑。

    色は透明感のあるルビー色で、味もパンチの効いた味。お肉料理や熟成チーズにぴったり合いますが、個人的には、その主張のあるしっかりした味はワインだけでも満足感を得られるくらい。

    ヴァルテッリーナには、ヴァルテッリーナ・スーペリオーレと言う、やはりこれもネッビオーロから作るワインがあるのですが、こっちは今ひとつ。やはりピエモンテのネッビオーロワインに軍配が上がります。(私の個人的意見)しかし、スフォルツアートは、ピエモンテのともすれば、本家ピエモンテのネッビオーロにも勝ってしまう。干しぶどう最強!干したぶどうがこれだけの深みのある味の赤を作るのか??

    お値段はと言うと、スーパーだと20ユーロから30ユーロで売っています。(ちなみにイータリーだと30から60くらい。もちろん高かろう良かろう。高い方がおそらく美味しいと思われます)

    またの名をスフルサットと言います。

    実は生産量が限られているワイン。その年のぶどうからどれだけ良いぶどうがあるかどうかでも生産量が決まるのです。

    隠れた名ワイン、スフォルツアート、是非飲んでみてください。


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