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Buongiorno!
イタリア政府公認旅サポート、マジカ⭐️イタリアの ウニ です。
イタリアソムリエ協会(現FIS)のマスター・ソムリエの資格を持っています。
イタリアワインの紹介、第2回目はカンパーニャ州です。
カンパーニャ州には、州都のナポリ、ポンペイ遺跡、カプリ島、ソレント、アマルフィ海岸など、死ぬまでに一度は訪れたい有名な観光地が多数あります。
さて、カンパーニャ州のキーワードは、
⭐️ 3つの白ブドウ品種を覚えよう
⭐️ キリストの涙は、観光客に人気
⭐️ 「南のバローロ」もあるよ
です。
カプリやアマルフィの青い海を前にしたら、食べたくなるのは魚介料理!
そうなると、ワインはやっぱり白。
カンパーニャ州には、魚介料理にぴったりな、甲乙付け難い3つの白ブドウ品種があります。
ファランギーナ、グレコ、フィアーノですが、この3つの品種は、カンパーニャ州へ行くなら是非覚えましょう。
ファランギーナは、柑橘の香りが豊かで、軽めで爽やかなワインになります。前菜やパスタ、シンプルな魚介類によく合います。
グレコのワインは、黄金色を帯び、華やかさがあり、アーモンドの香りが心地良く、多くの人を魅了します。軽めのものからボディのあるタイプまであるので、魚介の前菜から白身の肉料理まで、ワインのタイプに合わせていただくのがおすすめです。
なお、「グレコ・ディ・トゥーフォ」という名称のワインは、カンパーニャ州の4つあるDOCG(保証付統制原産地呼称)の一つです。
フィアーノから造られるワインは、落ち着きを持った雰囲気、ミネラル臭を含み、白ですが、少し熟成させてから飲むと個性的な味わいが出てきます。魚介料理のメインや、仔牛肉にも充分合わせられます。「フィアーノ・ディ・アヴェッリーノ」は、カンパーニャ州のもう一つのDOCGワインに指定されています。
人数が多ければ、食事も楽しく、ワインもいろいろな種類が飲めます。
ファランギーナで始めて、その後、グレコかフィアーノ(アルコール度やボディ、ヴィンテージなどで前後を決めて)で食事を進めるのがオススメ。是非、3種類の品種の香りと味わいの違いを比べてみて下さい。
3種類の品種から造ったワインをリリースしているワイナリーも多いですところで、カンパーニャ州というと海!海!のイメージがありますが、実は、山岳地帯の方が多く、内陸に入ると、今度は、山!山! 雰囲気ががらっと変わります。
そんな内陸の町、アヴェッリーノあたりでは、高品質赤ワインの「タウラージ」が生産されています。
南イタリアで一番最初にDOCGに制定されたワインで、「南のバローロ」(バローロは、北イタリア、ピエモンテ州で造られているイタリア・ワインの王様)と称され、カンパーニャ州だけでなく、南イタリアを代表するワインです。
アリアニコという土着品種で造られ、濃い色合い、ブラックベリー、黒胡椒、革など、複雑な香りを持ち、しっかりしたタンニンとボディの長期熟成に向く赤ワインです。
同じアリアニコを使って造られたワインでも、品種名の「アリアニコ」という名称(幾つかあるうちの「アリアニコ・デル・タブルノ」はDOCG)のワインを選ぶと、やや軽めの味わいになります。
内陸ではよく食べられる赤身肉のロースト、熟成したチーズなどには、アリアニコ品種のワインがオススメです。
左から2番目の「モンテヴェトラーノ」は、カンパーニャ州の赤ワインでは最も有名
最後に、ヴェスヴィオ山麓では、一般に「ラクリマ・クリスティ(キリストの涙)」と呼ばれるワインが、訪れる観光客に有名です。ヴェスビオ山麓で造られるワインは、その品質がローマ時代には既に有名でした。
白は、主にコーダ・ディ・ヴォルペという品種で、赤(「キリストの血」の方が合うような。。。)は、主にピエディロッソという品種で造られます。
このワインの名称には、幾つかの逸話があります。
天国を追われた堕天使が、天国の土地の一部を持って逃げたが、それがナポリの町で、天国から盗まれた土地であることに涙したキリストの涙からブドウの樹が生えた、というようなストーリーです。
ポンペイ遺跡の近くのレストランでは、必ず見かけるワインです。
赤、白とも、味わいは軽めで、さっぱりと飲めます。
マストロヴェラルディーノは、歴史のある老舗ワイナリー
その他、ソレント半島では、かなり急な斜面にブドウが栽培され、その多くが土着品種、また、カプリ島、イスキア島などでもブドウ栽培が行われ、個性的な味わいのものも多く、興味は尽きません。
A presto! 次回もお楽しみに。マジカ⭐️イタリア
イタリアワインの紹介 第2回目はカンパーニャ州
2021-06-28
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