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Infiorata di Noto 2011準備の様子
Foto: Toro Alice, Archivio storico dell'Infiorata di NotoBuongiorno!
イタリア政府公認旅サポート、マジカ⭐️イタリアのミミです。シチリアのノート。
この街で一番有名なのは、教会でも劇場でも、貴族の館でもありません。
ニコラチ宮殿のバルコニーを支えている「持ち送り」という部分です。
そこには、バロック様式の非常に誇張された様式でユニークなモチーフが描かれており、道を歩きながら鑑賞することができます。
毎年5月半ばの週末、その空中に広がるバロックの世界に負けないくらい地表が美しく装飾される日があります。
それがノートのインフィオラータです。
インフィオラータとは、地面に花びらを絵の具代わりに絵を描くもので、はかなく、美しいアートです。
今年のノートのインフィオラータのポスター
2021年のインフィオラータはストリーミングで見れる!
第42回目、2021年のインフィオラータは5月14日から16日まで。
今年は日本人にとってはとてもいいチャンスです。というのも、今年は一般客はシャットダウン。
その代わり、ストリーミングでその模様が中継される予定なのです。
すでにノートでは、水曜日に路面に下絵を描く作業を終了、花びらを切る作業が木曜日、金曜の夜はいよいよ花を敷く作業、土曜の朝には完成予定というスケジュール通りに進み、関係者はしばしばPCRを行い万全を期しています。
バロックの街ノート
ノートは 2002年にヴァル・ディ・ノートの後期バロック様式の町としてユネスコの世界遺産に登録されました。
しばしば、「石の庭」と表現されるようにこの街はバロック時代に作られた教会や貴族の宮殿が立ち並びます。
1693年シチリア東部を襲った大地震により崩壊し瓦礫と化した街を捨て、10kmほど離れたところに新しいノートをゼロから作り直したのが現在のノート。
当時流行していたバロック様式にのっとりノートはどの街にも負けない美しく新しい街として生まれ変わったのです。
今、イタリア人がいちばん恋しいもの、ハグ。
花絵制作: Lucio Pintaldi (部分Infiorata 2020より)
写真: Davide Lauretta, Archivio storico dell'Infiorata di Notoノートのインフィオラータの見どころ
1980年に始められたノートのインフィオラータの舞台は、ニコラチ 宮殿のあるニコラチ通り。
割と急な坂道で、そこに長さ122m、幅6mの花びらで描かれた絨毯が作られます。ノートのインフィオラータはこの地方の自然の生んだ色を用いて地面に絵を描くのが習慣で、できるだけ近隣でとれる自然の材料をだけを使うようにしています。
花びらといえども、ルネサンスからの伝統である色の濃淡により立体性を表現することに長けており、そこがまさにマエストロの腕の見せ所とも言えるでしょう。
今年の花絵
今年のダンテ没後700周年記念にちなみ、テーマはダンテです。フィレンツェ、ラヴェンナ、天国、煉獄、地獄などが花で表現されます。
今年は、コロナの影響で例年よりも絵と絵との間隔を通常の3倍の1.5mに広げているため通常の半数の8枚の花絵です。
インフィオラータの楽しみの一つはその準備の様子を見ることです。
涼しく花の長持ちする夜間や早朝に行われることが多いので、ご旅行の際は前日から歩いて行けるホテルに泊まり、夕食後から朝方に行われる花びらを敷く様子も見学するのがお勧めです。
さらに可能であれば、その前に行われる花びらを顎から切り落とす作業などもご覧になると気分はもう、地元っ子!
「希望」や「再出発」を花に託した思いのこもった今年のインフィオラータは、お家にいながらその全てが見られるチャンス。
ストリーミングは、Comune di Noto(ノート市)のFacebookとInstagramで配信されます。
ぜひ日本からもご覧ください。
そして、来年はノートでお目にかかりたいものですね。
A presto! 次回もお楽しみに、マジカ⭐️イタリア
【2021年】シチリア・ノートのインフィオラータ!今年はストリーミングで配信?
2021-05-13
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