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今年も卒業旅行のシーズンがやって来ました。
ローマでツアーデスクを20年も担当しておりますと、いろんな事があります。学生は自分の子供 ご年配のお客様は自分の両親のように思えます。何も問題が無ければ良いのですが、せっかくの旅行も盗難の被害に遭ってはイタリアへの印象も悪くなるし旅行も台無しになってしまいます。そこで少しでも事前に防げないものかと子供達が?日本から来る前に今までの経験を生かして少しアドヴァイスをさせて頂きます。1.盗難イタリアは悲しいことに「泥棒の国」というイメージがあります。観光客目当ての盗難はイタリア人より外国人未成年者によるケースがほとんどです。いくら彼らを現行犯で捕まえても、特に無国籍の彼らにイタリアの法律では何も出来ないのが現状です。ということで、とにかく盗まれたらおしまいですので盗まれないようにするには、基本的にお店でのお買い物はカードで現金はあまり持ち歩かない。電車の中で、私はだいたい誰が怪しいか見分けがつきますが日本からいらっしゃる皆様には難しいと思いますのでどうしても大金を持って歩かなければいけない方は、大袈裟ですが腹巻の中に隠すのが一番です。イタリアでは男性でも、常にお財布の中にある現金は5千円ぐらいでまず現金をあまり持ち歩きません。ある程度の現金が必要な場合は、その都度銀行のATMでキャシングしています。だからイタリア人の被害は少ない訳です。2.ホテルでの貴重品国が変われば常識もかわります。まず貴重品は肌身離さず持ち歩き、お部屋に置いたままの外出はしないで下さい。外出中はお掃除の人がお部屋に入りますので、貴重品以外でも盗まれては困るようなものは全てスーツケースの中に入れて鍵を掛けてください。お部屋の中に24時間監視カメラが無い限り、無くなったものをホテルに保障してもらうのはとても難しいです。3.地下鉄、バスの移動地下鉄もバスも出来れば混雑時は避けていただき時間に余裕があれば1本2本遅らせ比較的空いている電車、バスをご利用下さい。特に電車の乗り降りの際、ドア付近では注意が必要です。相手は子供でもプロですから油断禁物です。単独ではなく だいたい2,3人で行動します。話しかけてきたり、押したりといろんなパターンで攻めて来ます。でも絶対何があっても貴重品、お財布から目を離さずしっかり手で押さえて守って下さい。4.パスポートこれを盗まれると大変です。まずパスポート再発行に時間を要するため予定の飛行機で帰れなくなります。予定の飛行機で帰れなくなりますとホテルの延泊代、新しく航空券買いなおしと多額のお金が掛かります。またパスポート再発行には、日本のご家族から戸籍抄本または謄本をローマ日本大使館にメールやFaxで送ってもらうことになりますので大変です。どうしても心配な方は、予め日本から出国前に戸籍抄本か謄本を持ってくるのもいいかもしれませんね。これらの書類は発行日からの期限があるので窓口にて必ず前もって確認してください。5.テルミニ駅テルミニ駅から列車でフィレンツエ、ヴェニス、ミラノ、ナポリなどに移動する場合特に気をつけて欲しいのは、列車に荷物を上げる時、親切にも手伝ってくれるのはいいけどそのスキに仲間がバックからお財布、貴重品を盗んで逃げるケースが去年は多かったです。勝手に多額のチップを請求してくる人がいたりとテルミニ駅では充分気をつけて下さい。まず他人に荷物を触らせないことです。6.海外保険いくら健康な方でも海外では何があるか分かりません。海外での医療費はとても高いです。保険料はケチらず内容がしっかりしたものを選ばれることをお勧めします。保険会社によっては保障内容が全然違います。旅行中は普段健康な方でも本当に何が起るか分かりませんよ。私はイタリアに来てもう20年以上経ちますが一度も上記の被害にあったことはありません。気を付けていれば大丈夫ということです。イタリアは決して怖い国ではありません!!ただこれだけ世界から常にたくさんの観光客が訪れる国ですので、それを狙った犯罪が多いわけです。日本ほど安全な国は本当に珍しいです。でも安心です。まず現金はお財布の中に必要な交通費、食事代だけを入れて持ち歩き大金は腹巻の中、貴重品はどこに行っても常にしっかり管理していれば大丈夫です。盗まれるものが無ければ被害に遭いません。強引に引っ張られたり、暴力を振るわれて盗まれるのではなく、気が付かないうちにコッソリ盗まれてホテルに帰ってからお財布が無いのに気が付くケースがほとんどです。それでは学生の皆さん、今年は被害に遭わないように気をつけて下さいね!!少しでもお役に立てれば幸いです。
卒業旅行の心得
2015-01-26
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