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スペインでも最近は街中で自転車に乗っている人をよく見かけるようになりました。
マドリッドの中心地でもすこーしずつですが、自転車専用道路も整備されつつあります。
数年前からマドリッド市の運営で行われている自転車レンタル、Bici MADについて今日はご紹介したいと思います。
2018年1月現在、マドリッド市内に165ヶ所のレンタルステーション(Estaciones)があり、合計4,116のスタンド(Anclaje:自転車をロックしておく台)が設置され、全部で2,028台の電動自転車(Bicicleta electrica)が稼働しているとのこと。
このレンタル自転車、利用方法は大きく分けて2つ、ひとつは年間パスカードを購入してチャージし、好きな時に好きなだけ乗る、もうひとつは一回のみ利用可能なパスカードで有効期限によって1日(24時間)、3日(72時間)、5日(120時間)の3種類があります。
カードのルックスはこちら、黒と白でシックですよね。
年間パスカードは事前にWeb上で申し込みをしてキーワードを受けとり、それを持っていずれかのステーションへ出向いて「Totem(トーテム)」と呼ばれるオペレーションマシンにてパスカード(BiciMADカード)を受けとります。
一回のみ有効なカード(One Time Use card)はどこのスタンドのトーテムでも購入できます。
では、早速、実際にカードを購入して自転車を借りてみましょう!
最寄りのステーションに来ました。
たくさんのスタンドに自転車がロックされて並んでいます。
これがトーテムですね。
トーテムのオペレーション用のスクリーンのある面はこんな感じです。
今回は、例として、一回のみ1日(24時間)有効なパスカードを購入してみます。
パネルをタッチするとまずはこの言語選択画面が現れます。
英語「English」を選択します。
言語を選択するとこの画面が現れ、アンダーバーにいくつかのメニューが表示されますので、「Purchase Pass Card」を選択します。
この画面で購入するカードの種類を選びます。右側は年間パスカード用。左側が一回のみ有効なカードで、有効期間が上から1日、3日、5日となります。今回は1日有効なカード(One Time Use 1 day Card)を選びます。
必ずこの画面が現れて、課金方法を説明します。「Continue」を押すと、同意したものと見なされ、使用するクレジットカードで€150が仮ブロックされ、利用期間(今回は1日:24時間)に利用したコストがそこから引かれていく。利用期限(24時間)が過ぎると、€150の仮ブロックが解除され、実際に利用したコストがカードから引き落とされる、というもの。
購入者の個人データ入力画面が現れます。
注意すべき点としては、左側下の「I am over 16」の所をまずクリックすること。ここに印を入れないと、未成年と見なされ、右半分(保護者に関する情報)を入力しなければならなくなります。
もうひとつ注意点としては、一番上の「Personal Identification」はまずその下の欄をスクロールダウンして3つの選択肢「ID Card(スペイン人) / Residence Card(居住許可証を持つ外国人) / Passport(居住者でない外国人)」からひとつを選んでから入力すること。日本から観光で来られる方はほとんどがPassportを選択して、スペースにはパスポート番号を入力されることになると思います。
すべて入力したら「Send」を押す。
クレジットカードを挿入するよう指示されるので、所定の場所に挿入します。
その左のキーボードの上の小さなスクリーンでカードの暗証番号を入力するよう指示されるので、キーボードで入力します。
その後、ミニスクリーンでパスカード(BiciMADカード)を受け取るよう指示されるので、所定の場所から出てくるカードを取り出します。
カードを受け取ったら、カード購入手続きが完了!
カードを手に入れたので、早速自転車を借りてみましょう。
緑色のランプが点灯している自転車が利用可能です。既に自転車が取り出されて空になったスタンドには赤いランプが点いています。
なお、自転車があるにも拘わらず赤いランプが点灯しているスタンドは、その自転車が利用不可な状態にあることを意味します。まれに、青いランプが点灯しているスタンドがありますが、これは利用者があらかじめ予約をしていることを意味し、その自転車は利用できません。
緑色のランプが点灯しているスタンドをひとつ選びますが、自転車を取り出す前に、まずは電源を入れてみてバッテリー残量が十分あるかを確認することをお薦めします。
バッテリーに問題がなければ、早速、自転車を借りましょう。
スタンド左側、緑色ランプの上にあるカード挿入口にカードを差し込むと、「ピピーッ」と音がして、少し待つとロックが解除されるので、自転車を取り出します。
するとランプは赤に変わります。
電動自転車のモーターのコントロールはハンドル左側にあります。
まずはON/OFF のボタンを押してONにすると、バッテリー残量が表示されます。
MODEではモーターのパワーレベルを選択できます。実際に乗ってみたところ、平坦な道はLOWで十分という感じ。HIGHにすると凄いパワーでちょっと怖かったです。
もちろん、OFFにして普通の自転車として走ることもできます。
さて、暫く乗った後、今度は自転車を返却する方法を見てみましょう。
予めどのステーションで返却するか調べて決めておくとよいかと思います。
並んでいるスタンドの中から、赤いランプの点灯している空のスタンドを探し、そこに自転車を押し入れると「ピピーッ」と音がしてロックがかかり、ランプが緑色に変わります。
念のため、きちんとロックされているか、またモーターの電源がOFFになっているかを確認しましょう。
これで返却完了です。
課金システム
ではここでレンタルの課金システムについて見てみましょう。
BiciMADのWebページはこちらです:https://www.bicimad.com/
入ると、最初のページはこんな感じ。残念ながら言語はスペイン語のみ。
メニューアイコン左から2番目のAbono & Tarifasに入ると、ページの左半分が年間パスカードに関する説明、右半分が一回のみ有効なパスカードに関する説明。
右半分、一回のみ有効なパスカード(Tarjeta ocasional)の課金システムを以下に日本語で要約しました。
*有効期間内(1日、3日、5日)に自転車を何度でもレンタルできる。
*一回のレンタルに関してはあるステーションで自転車を借りて別のステーションで返却するまでの時間に対して課金される。
*レンタル時間の1時間目の料金(15分でも1時間でも同額で)2ユーロ
*レンタル時間の2時間目の料金:4ユーロ
*レンタル時間が2時間を超えた場合、1時間に付き4ユーロ
*自転車を借りるのが利用率の高いステーション(70%以上の利用率)の場合、追加料金として0.1ユーロが課金される。
*自転車を返却するのが利用率の低いステーション(30%未満の利用率)の場合、追加料金として0.1ユーロが課金される。
*特定のステーションの自転車を事前予約すると0.1ユーロ課金される。
ひとつの例をとって説明しましょう。
例えば、一回のみ有効な一日カードを購入し、24時間以内に3回レンタルしたとしましょう。
自転車を借りていた時間が1回目は30分、2回目は1時間半、3回目は2時間半だった場合、
1回目の課金は2ユーロ、2回目の課金は6ユーロ、3回目の課金は10ユーロとなります。借りたステーションと戻したステーションの利用率によっては0.1ユーロずつ増える場合があります。
要は、各回のレンタルを1時間以内に返却すると割安になるということですね。
メニューアイコン左から3番目のEstacionesに入ると、すべてのステーションが記載されている地図が表示されます。PDFでダウンロード可能。
カード課金状況のチェック
さて、自分のカードの課金状況をチェックするにはどうしたらいいでしょう。
ステーションのトーテムのスクリーンに行って、パネルにタッチし、言語を選択して、再度この画面へ行きます。アンダーバーの「Information」のアイコンにタッチします。
この画面が出るので、「Info Pass balance」を選択します。
この画面が現れて、パスカードを所定の場所に挿入するよう、指示されます。
カードを購入した際にカードを受け取った同じ場所にカードを挿入します。
カードの読み取りが終わると、パネルにこの画面が表示され、カードを取出し、「Continue」のボタンを押すよう指示されます。
すると、この画面が現れます。
「CURRENT BALANCE: 148 €」とありますが、これは例として私が1日カードを購入した際に利用したクレジットカードの口座から一時的に150ユーロが仮ブロックされ、この時点までに私は1回のレンタルで30分間利用したので2ユーロ課金されたことから、残金148€となっている、ということです。
今回、私は1日有効カードを購入し、1回だけ30分間のレンタルをしました。
カード有効期間(1日24時間)が過ぎると、パスカード購入時にクレジットカードで仮ブロックされた150ユーロのブロックが解除され、実際に課金された合計金額(2ユーロ)がクレジットカードから引き落とされました。同時に、パスカード購入時に登録したアドレス宛てにメール添付で以下のような利用明細書が届きました。
いかがでしたか? 利用方法は、覚えてしまえば簡単ですよね。
注意点としては、レンタルの支払い方法はクレジットカードに限られます。
また、今回実際にパスカード購入をして感じたのは、タッチパネルの感度がいまいちで、私の指ではなかなか反応してくれず(指紋が薄すぎ?)、相方の指で何度もトライしてなんとか入力を完了できたという苦労がありました。
電動自転車、なかなかパワフルでらくちんですが、街中で自転車に乗られる際は、車や歩行者などにくれぐれも注意して、どうぞ安全を第一にご利用ください!
Lucymama
【マドリッド】】市営レンタル自転車「BiciMAD」の利用方法!
2018-01-27
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