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みゅうパリが企画している1日限定の「特バス」シャンパン街道祭りバスに乗ってきました。「特バス」シャンパン街道祭りは、みゅうパリが2011年より毎年運行している企画バスです。今年でもう6回目。過去のブログ(2013、2014、2015)もありますので、今回は、その歴史にフォーカスを当ててみたいと思います。
(写真:住民がボランティアで受付、販売などを手掛ける)
主役となるのはシャンパンというお酒。フランスのシャンパーニュ地方でしか生産することができない、スパークリングワインです。フランス語では、このお酒を、地方名と同じ名称、「シャンパーニュ」と呼んでいますが、英語よみすると、「シャンペン」になり、英語読みが日本語になって「シャンパン」として知られています。
シャンパーニュ地方でしか生産することができない、というのは、シャンパーニュ地方でとれたブドウを使って、伝統的に使われてきたビン内二次発酵という「シャンパーニュ製法」を厳密に守り、その後熟成期間を最低15か月出荷前にとらなければいけない、という厳密な規定があるからです。これらの規定を一つでも守らなければ、シャンパーニュと名乗ることは許されません。
生産者にとっては時間と情念、忍耐を必要とするお酒です。
(写真:シャンパンの作り手たちも、この日だけは観光親善大使だ)
さて、今年のシャンパン街道祭りの開催地は、BAR-SUR-AUBEとCOLOMBEY-LES-DEUX-EGLISES。シャンパン好きのかたでも、「どこ?」という地名です。
シャンパンといえば、ランスや、エペルネーが有名で、その地域一帯は、特級畑の村としてユネスコの世界遺産に登録されました。
「シャンパン街道祭りの開催地が、有名な場所じゃないのならば、行く必要はないや。」と思った方、いやいやいや、ちょっと待っていただきたい!
いまだ、知られていないので、このシャンパン街道祭りが毎年開催されているのです。
このシャンパン街道祭りは、シャンパーニュ地方の南に位置するオーブ県で開催されています。シャンパーニュの生産で知られるランス、エペルネは、地方の中部にあるマルヌ県です。オーブ県のシャンパンは、まったく知られていません。それでも、シャンパンの生産量の21%を誇っています。
世間にオーブ県のシャンパンをアピールするために何かしなくていけない。もはや、シャンパン農家は、シャンパンを作ることだけに専念していればいい時代ではない。販売をするノウハウを得なければ、作る意味はないのだ、オーブ県のシャンパン農家は、立ちあがり、彼らが使った手段が「観光」でした。
(写真:地元の名産、チーズなども屋台に並ぶ)
まず、オーブ県のなかに、「シャンパン街道」を作りました。オーブ県の有数の酒処をつなぎ、県は、その道路パネルを用意しました。
そして、1995年、このシャンパン街道にある村が持ち回りで行う祭り、第一回シャンパン街道祭りが開催されました。参加者は、数千人。ほとんどがワイン関係者だったのですが、以来、毎年一回行われ、少しずつ社会的に認知を獲得していきます。今では、2万人から3万人の訪問者を集めています。
しかし、いまだにオーブ県のシャンパンは知られていません。有名でないだけに、コスパは非常に高い。高品質なシャンパンが、15ユーロという「破格!」で見つけることができます。今回の参加者の中には、スーツケース持参で、数十本お買い上げの方もいました。
みゅうパリは、オーブ県のシャンパン農家を応援します!
2017年もやりますよ!
皆様も、みゅうバスにのって、オーブ県のシャンパン農家を応援しましょう。
(渦)
みゅうパリ特バスレポートシャンパン街道祭りに参加してきました!
2016-08-01
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